できるビジネスマンほど「眠りの密度」に投資している “睡眠時間が短くても平気”の本当のところ

えみ By: えみ | Posted: 2026/06/30

「成功している経営者は、みんな睡眠時間が短い」。

こういう話、一度は聞いたことがあると思います。

たしかに、短い睡眠でも高いパフォーマンスを出し続ける人はいます。それは事実です。

でも、その理由を「睡眠は削っても大丈夫だから」と受け取ってしまうと、ちょっと危険だなと私は思っています。

本当のところはこうです。できる人は、睡眠時間を削っているのではなくて、その限られた時間の"中身"をとことん濃くしている。同じ長さでも、眠りの密度が違えば、翌日の脳の働きは別物になります。今日は、この「質」がなぜそこまでパフォーマンスを左右するのか、脳のしくみからお話しさせてください。

こんにちは、メンタルラボの坂下絵美です。

私は女子学院から東京大学理科二類に現役で進み、大学院(東京大学大学院薬学系研究科)では

脳と薬理、特に海馬と記憶の研究に携わりました。

そのあとコロンビア大学教育大学院で学び、ずっと「人はどうすれば変われるのか」を問い続けてきました。

アルファ・アドバイザーズの一員としては、社会人・学生・保護者の皆さんのメンタルとヘルスケアのサポートを、毎年500名以上、見させていただいています。その数は、今もまだ増えています。

年代も立場も悩みも違う何百人という方と毎年向き合ってきて、私には確信していることがあります。心の不調も、パフォーマンスの落ち込みも、根性や気合では変わらない。でも、脳のしくみを正しく理解すれば、人は何歳からでも変われる、ということです。

実際に、たくさんの変化が生まれてきました。

社会人や学生の方は仕事・キャリア・就職活動でのパフォーマンスがぐんと伸び、
保護者の方はご自身のメンタルが整うことでお子様との関係が見違えるように良くなり、
そのお子様の成績まで上がっていく。こういう手応えのある実績を、私たちは数えきれないほど積み重ねてきました。

「最近どうも調子が出ない」「子どもとの関係に悩んでいる」「本来の力を出しきれていない気がする」。もし今、少しでもそう感じているなら、どうか一人で抱え込まないでください。メンタルラボに相談してみてください。脳と心が変われば、結果は必ず後からついてきます。

そして、その変化の土台になるのが、今日のテーマである「睡眠」です。では、本題に入ります。

睡眠は「ただ休む時間」ではありません

まず前提から。睡眠は、脳が活動を止めてただ休んでいるだけの時間ではありません。むしろ、起きている間にはできない大事な"作業"を、脳が集中してこなしている時間です。

眠りは、深いノンレム睡眠とレム睡眠が、周期的に入れ替わりながら進んでいきます。

深いノンレム睡眠のあいだは、体の修復、ホルモンの分泌、それから脳に溜まった老廃物の洗い流しが行われます。私が大学院で研究していた海馬、つまり記憶を司る領域も、このタイミングで日中に得た情報を整理して、必要なものを長期記憶へと移していきます。

一方のレム睡眠では、感情の整理と、情報どうしの新しい結びつき、いわゆる「ひらめき」や「発想力」が育っていきます。

つまり、記憶も、感情の安定も、判断力も、創造性も、ビジネスのパフォーマンスを支えるものはぜんぶ、眠っているあいだに作られているということです。

だから、同じ6時間でも、深いノンレムとレムがしっかり取れた6時間と、浅い眠りで何度も分断された6時間とでは、翌日の自分がまるで別人になります。大事なのは「何時間寝たか」だけじゃなく、「その時間でどれだけ深く眠れたか」なんです。

あなたは、取れている睡眠を自分で台無しにしているかもしれません

ここで多くの方が見落としているのが、「足りていないのは時間じゃなくて、質のほうかもしれない」という視点です。

たとえば、こんな習慣はないでしょうか。

・寝る直前までスマホやPCの強い光を浴びている

・夜遅くのお酒で「寝つきはいいけど、眠りは浅い」状態になっている
・午後以降のカフェインが、自覚のないまま深い眠りを削っている
・仕事の不安や考えごとで、布団に入っても脳の興奮(コルチゾール)が下がりきらない

これらはぜんぶ、「眠っているのに回復していない」状態を作ります。時間はちゃんと確保しているのに、いつも疲れが抜けない。そう感じている方の多くは、だいたいここでつまずいています。

裏を返せば、ここに大きな伸びしろがあるということです。

睡眠時間をこれ以上増やせなくても、今取れている睡眠の"質"を上げるだけで、翌日のパフォーマンスは確実に変わります。
「できる人」が意識的に、あるいは無意識にやっているのは、まさにこれです。

正直にお伝えしたいこと。"質"は"量"の代わりにはなりません

ただ、脳を研究してきた立場として、一つだけ正直に言っておきたいことがあります。

「質さえ上げれば、睡眠時間はいくらでも削れる」。これは、正しくありません。

世間でよく語られる"ショートスリーパー伝説"の多くは、実際のところ、睡眠不足に脳が慣れてしまって、自分の能力が落ちていることに気づけなくなっているだけ、というケースが少なくありません。ごく短い睡眠で本当に支障が出ない体質の人は、特殊な遺伝的背景を持つ、ほんの一握りです。自分が当てはまる可能性は、残念ながらかなり低いと思ってください。

睡眠は、削れば必ずどこかに"借金"として積み上がります。そしてその借金は、集中力・判断力・感情のコントロールという、いちばん大事な場面で静かに牙をむいてきます。

だから、本当に成果を出し続けている人がやっているのは、「睡眠時間を削ること」ではありません。守るべき最低限のコアは死守したうえで、その密度を最大化すること。時間を削るんじゃなくて、密度を上げる。これが、唯一正しい戦略です。

では、どうやって「眠りの密度」を上げるのか

脳のしくみに沿った、効果の大きいポイントをいくつか紹介します。

① 朝、光を浴びる。起きてすぐ光を浴びると体内時計がリセットされて、その日の夜の自然な眠気が整います。睡眠の質は、実は"朝"の時点で決まり始めています。

② 寝る前に脳を「冷ます」。深い眠りは、深部体温が下がるときにやってきます。就寝の1〜2時間前のお風呂は、この体温の落差を作るのにとても有効です。

③ カフェインとお酒は"時間"を見直す。量よりタイミングです。午後以降のカフェインや、寝る前のお酒は、自覚のないまま深い眠りを奪っていきます。

④ 寝る前に思考を「閉じる」。考えごとで脳が興奮したままだと、いくら横になっても眠りは深まりません。頭の中にあるものを紙に書き出して"外に置く"だけでも、脳の鎮まり方は変わります。

⑤ 起きる時間を一定にする。寝る時間より、起きる時間をそろえるほうが、睡眠リズムは安定します。

けれど、"分かっていてもできない"。そこに本当の壁があります

ここまで読んで、「知識としては知ってるよ」という方も多いと思います。それでも、続かない。スマホを置けない、考えごとが止まらない、不安で夜中に目が覚める。

実は、ここがいちばん大事なところです。

睡眠の質を本当に下げているのは、習慣そのものよりも、その奥にある「脳が休めない状態」、つまりメンタルの問題であることが、とても多いんです。完璧主義、漠然とした不安、終わらない思考の反芻。これが続く限り、どんなテクニックを使っても、眠りは深まりません。

だからこそ、睡眠は「ヘルスケア」だけでも、「メンタルケア」だけでも解決しません。脳科学にもとづいたヘルスケアと、心の状態を整えるメンタルケア。この両輪が、最高のパフォーマンスには欠かせないんです。

最高のパフォーマンスを、脳から設計する。メンタルラボのアドバイザリー

メンタルラボでは、まさにこの「メンタル × ヘルスケア」の両輪から、あなたの最高のパフォーマンスを引き出す「最高パフォーマンスのためのメンタル×ヘルスケアアドバイザリー」を提供しています。

・睡眠・自律神経・脳のコンディションを、根性論ではなく科学で整える・パフォーマンスを落としている「脳が休めない状態」の正体を、一緒に突き止める・仕事も人間関係もプライベートも、その土台になる心と体から立て直す

「いくら寝ても疲れが取れない」「ここぞという場面で頭が働かない」「やる気はあるのに、体がついてこない」。そう感じている方ほど、変化を実感していただけるプログラムです。

監修・担当:坂下絵美(さかした えみ)

メンタルラボ監修。女子学院から東京大学理科二類に現役合格、東京大学大学院薬学系研究科(海馬・記憶の研究)、コロンビア大学教育大学院を経て、脳科学と教育の両面から人の成長と回復に向き合う、日本最強の勉強・受験・キャリアアドバイザー。アルファアドバイザーズの一員として18年以上・80,000名以上の支援に携わり、社会人・学生・保護者のメンタル/ヘルスケアサポートは毎年500名以上、現在もさらに増加し続けています。

「心の不調も、パフォーマンスの低下も、気合では変わりません。けれど、脳のしくみを正しく理解すれば、人は何歳からでも変われます。」


▶ メンタルラボ「最高パフォーマンスのためのメンタル×ヘルスケアアドバイザリー」の詳細・お申し込みはこちら!>https://www.mental-lab.org/



ここから先の閲覧にはログインが必要です

ログイン・会員登録はこちら
SHARE:

ニュース


最新の投稿


© ブレインクエスト

メンタルラボについて  
利用規約  
特定商取引法に基づく表示