こんにちは、メンタルラボ代表の坂下えみです。
「朝、どうしても子供が起きてこない」
「学校の話をすると、部屋に閉じこもってしまう」
そんな毎日が続くと、親御さん自身の心もすり減ってしまいますよね。「このまま将来どうなってしまうんだろう」という焦りから、つい強い言葉をかけてしまい、後悔する夜を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
まず最初にお伝えしたいのは、不登校は決して「サボり」や「逃げ」ではないということです。今まで精一杯頑張って、エネルギーが枯渇してしまった状態、つまり『人生の充電期間』なのです。
今日は、そんな充電期間にあるお子さんの心を回復させるために、親御さんが避けるべき言葉と、その心の持ち方についてお話しします。
お子さんが学校に行けなくなったとき、私たち大人はつい「解決策」や「正論」を提示したくなります。
・「勉強が遅れると困るのはあなたよ」
・「少しでもいいから行ってみない?」
これらは、親としての愛情から出る言葉です。しかし、エネルギーが切れている状態のお子さんにとって、正論は「今のままのあなたではダメだ」という否定のメッセージとして届いてしまいます。
充電期間に必要なのは、無理に動かすことではなく、安心して休める環境を作ること。心身のエネルギーが溜まれば、子供は自然と「動き出したい」と思える日が必ず来ます。
良かれと思って言った言葉が、実はお子さんの回復を遅らせていることがあります。以下の言葉を使っていないか、一度振り返ってみてください。
1. 「いつ学校に行くの?」という未来の強要
子供自身が一番「行かなければいけない」と分かっています。それでも体が動かないことに苦しんでいるときにこの言葉をかけると、逃げ場を失い、心を閉ざしてしまいます。
2. 「みんな頑張っているんだから」という比較
「みんな」と同じことができない自分を、誰よりも責めているのはお子さん自身です。他者との比較は、自信をさらに奪い、自己肯定感を下げる原因になります。
3. 「とりあえず保健室まで行こう」という妥協案
これは「学校に行くこと」をゴールにした親側の都合です。子供にとって必要なのは「行く場所」ではなく、「行っても大丈夫だと思える安心感」です。その土台がないまま登校を促すと、再登校へのハードルはかえって高くなります。
NGワードを避けて「見守りましょう」と言うのは簡単ですが、実行するのは本当に難しいことです。なぜなら、見守っている間、親御さんは自身の「不安」と戦わなければならないからです。
「何も言わずに見守っていたら、本当に何もしないまま大人になってしまうのではないか」
そんな恐怖に襲われることもあるでしょう。しかし、正しい知識を持って接すれば、お子さんは必ずエネルギーを取り戻します。大切なのは、点(今の不登校)ではなく、線(子供の人生全体)で捉える視点です。
親御さんが不安を抱えたままでは、その緊張感はお子さんにも伝わります。だからこそ、親御さん自身が心の余裕を取り戻し、正しい戦略を持って子供と向き合う準備が必要なのです。
「ダメな言葉はわかったけれど、じゃあどう声をかければいいの?」
そう迷ってしまったときは、何か特別なことを言おうとする必要はありません。まずは以下の3つのステップを意識して、お子さんの心のエネルギーが貯まるのを待ちましょう。
1. 「説得」ではなく「共感」に徹する
子供が愚痴や弱音を吐いたとき、それは「甘え」ではなく「SOS」です。このとき、解決策を提示したり、すぐに励ましたりする必要はありません。「そうか、今はそういう気持ちなんだね」「それは辛かったね」と、ただその感情をそのまま受け止めてあげてください。否定せずに聴いてもらえる体験が、子供の孤独感を癒やし、親への信頼を回復させる第一歩になります。
2. 家を「完全な安全基地」にする
外の世界(学校や社会)で傷ついた子供にとって、家は唯一のシェルターでなければなりません。家の中でまで「勉強は?」「将来は?」と詰められては、息継ぎをする場所がなくなってしまいます。
「家にいるときは、学校の話は一切しない」と決めるくらいの覚悟で、まずはリラックスして過ごせる環境を整えましょう。親御さんが笑顔で「おはよう」「ご飯できたよ」と日常を普通に過ごすこと。それが、子供にとって何よりの安心材料になります。
3. 「学校以外」への興味を肯定する
ゲームや動画、マンガなど、親から見れば「生産性のないこと」に没頭しているとイライラするかもしれません。しかし、これらは子供が自分の心を守り、エネルギーを回復させるための大切なプロセスです。
好きなことに没頭できるのは、少しずつエネルギーが戻ってきている証拠。「楽しそうだね」「そのキャラクター、かっこいいね」と関心を持つことで、子供は「自分はここにいてもいいんだ」と自己肯定感を取り戻していきます。
「頭では分かっていても、どうしても不安で言葉が出てしまう」
「うちの子の場合、具体的にどう接するのが正解なのか分からない」
そう感じるのは当然のことです。家族だからこそ、感情が揺れ動き、冷静になれない場面はあって当たり前なのです。
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